女性へジーンズが普及したのはいつ頃?

いまでこそ男女ともにファッションアイテムの定番として愛用しているジーンズですが、それに至るまでには長い歴史がありました。ジーンズがもともとは作業着であったことは広く知られているところですが、女性にはいつごろから普及するようになったのでしょうか。
今回はその歴史の流れに迫ってみましょう。

労働者用の作業着として生まれたジーンズ

ジーンズが登場したのは1870年代といわれており、もともとは労働者用の作業着でした。当時の北米はゴールドラッシュに沸いていましたが、鉱夫たちは作業中にズボンが破れてしまうことに頭を悩ませていました。そこで仕立て屋のヤコブ・デービスは、リーバイス社のキャンバス地を使用し銅リベットでポケットの両端を補強したズボンを制作したのです。これこそがジーンズのはじまり。ジーンズは飛ぶように売れましたが、ヤコブ・デービスにとっては、リベットを使用したズボンを特許登録するための費用(68ドル)が高額で支払うことができず、生地を生み出したリーバイス(リバイ・ストラウス)と折半しました。その後、デニムの強度が話題を呼び労働者階級の間で人気を得ると、さまざまなメーカーが制作に取り掛かります。ジーンズが一般家庭へ普及するようになったのは、1929年以降。当時は流行っていた映画の影響もあり、さまざまなところで「デュード・ランチ」という牧場観光をおこなっていました。多くの富裕層が映画やポスターで見たカウボーイのようにジーンズを穿き、牧場で休暇を過ごしていました。その際に初めてリーバイスから女性用のジーンズが生産されたといわれています。

 

女性用のジーンズはサイドにジッパーが付いていた

当初、女性のジーンズにはサイドにジッパーがありました。というのも、女性がフロントについたジッパーを下ろすのは良くない行為である、という考えがあったからです。1940年代ごろまでは、女性が頻繁にジーンズを穿くことはありませんでしたが、戦時下では女性も兵器工場の作業員として働いていたため、その際の作業着としてジーンズが採用されました。この時期から女性の多くがジーンズを穿くことに抵抗を感じることがなくなりました。戦後、娯楽が少なかった時代にはハリウッド映画が人々に注目されていました。そこから生まれたスターたちは次々にジーンズを愛用するようになり、庶民はそんな彼らの姿に憧れるようになりました。そのようにして、ファッションアイテムとしての認識が広まり、現在のように男女ともに愛されるツールとなったのです。