ジーンズの歴史を変えたレーヨンデニム

最近のジーンズはストレッチが効いていて柔らかい穿き心地のものが多くなってきていますが、昔は硬くてゴワゴワするものばかり。
そんなゴワゴワというイメージのジーンズに新しい風を吹き込んだのが「レーヨンデニム」です。

今回は、ジーンズのイメージを変えたレーヨンデニムの特徴などをご紹介。

 

レーヨンってどんな素材?

レーヨンは日本で初めに生産された化学繊維。
高級天然繊維のシルクを安価に作れないかという発想からできた繊維なので、その繊維で作られた生地は、シルクのような光沢があり柔らかく、さらっとした肌触りという特徴があります。

このレーヨン、もとは何かというと、木材パルプの主成分である天然セルロース。
セルロースは1本の繊維が短いので、繊維素材として直接なにかに利用することは難しいのですが、アルカリ溶液に繊維を溶かしたあと、酸性の溶液に押し出すことで化学反応をさせて、再びセルロースに戻してできるのがレーヨンです。
酸性溶液に押し出すときの口金の孔の大きさや形状、押し出す溶液の長さによって、レーヨン繊維を自在に作ることができます。まさに化学!

化学繊維と聞くと、環境によくないイメージがありませんか?
でも、レーヨンは天然繊維を薬品処理して作った再生繊維なので、地表でも地中でもバクテリアによって容易に分解され、また、燃焼しても有毒ガスを発生させない地球にやさしい繊維なんですよ。

 

レーヨンデニムがデニムの歴史を変えた

戦後、日本に広まり始めた頃のジーンズはガチガチの硬いものでした。未洗いならその場に立てられるほど。その硬さゆえ穿き心地が悪く、敬遠する人もいたんだとか。

そんな常識を覆すジーンズが90年代前半にBOBSON(ボブソン)から発売された《04ジーンズ》。レーヨンデニム生地をメインに製造されたそのジーンズは、柔らかな穿き心地を追及する画期的なものでした。
ちなみに「04=レーヨン」が由来なんだとか。

このジーンズをきっかけに「ソフトジーンズ」というジャンルが誕生し、ニットデニムなどといった派生ジャンルが生み出されました。

 

レーヨンデニムの特徴とお手入れ方法とは?

レーヨンは人工的な絹というコンセプトで作られているため、光沢がありテロンとした質感が特徴です。そのため、シワになりやすく水に弱いので取り扱いには注意が必要。
当初レーヨン100%で作られていたデニムですが、取り扱いが少し面倒なので、現在では気楽に着られるレーヨン綿混が主流なので、そこまで注意しなくても大丈夫です。

レーヨン生地のデニムは洗濯機でも洗えますが、「やっぱりデニムは色落ちが嫌で洗わない」という人もいまよね。そんな人はおしゃれ着用の洗剤で手洗いする方法がオススメ。
デニムを押し洗いして汚れを落とした後、洗剤が残らない程度にしっかりすすぎ、洗濯機で脱水してから裏返し筒状にして室内干しをするのがポイントです。レーヨンが入っていても、シワやヨレのないまるで新品のような仕上がりになりますよ。

 

穿き心地がしっかりしたデニムも良いのですが、動きやすくて柔軟性の良いデニムはとっても重宝しますよね。そんなデニムに使われているレーヨン。レーヨンは化学繊維ですが、環境よい繊維なのは、ぜひ覚えておいてくださいね。