プリ・シュランクデニム誕生秘話|リーバイス551ZXX

リーバイスのヴィンテージジーンズの象徴の1つでもある551ZXX。その551ZXXの誕生には、リーバイスの新規顧客獲得戦略が深く関係しています。リーやラングラーなど、競合のヒット商品がアメリカ全土を席巻する中、ジーンズ業界のトップに君臨し続けるためにリーバイスが取った新規顧客獲得戦略とは、一体どのようなものだったのでしょうか。

 

ファッションやスタイルにこだわるアメリカ東部の若者

James Byron Dean

1900年代前半、アメリカ西部の労働者層を中心にワークウェアとして浸透していたジーンズですが、1950年代にマーロン・ブランドやジェームス・ディーンなどといった有名人がジーンズを”ファッション”として着用したことで、ニューヨークをはじめとするアメリカ東部の、ファッション感度の高い若者がジーンズに注目するようになりました。

しかし、当時のジーンズはどこのブランドのものでも生デニムばかり。「Shrink-to-Fit」と書かれた説明書きのタグがつけられていて、洗っていくうちにサイズが縮んでいき、その縮み幅も2〜4インチと個体差が大きく、ファッションとしてジーンズを取り入れるためにシルエットを重要視していた東部の若者からは、「買ったときにイメージしていたシルエットやサイズ感と違う」という声があがっていました。

 

縮みが小さいデニム生地“プリ・シュランクデニム”の誕生

アメリカ西部の労働者層に浸透したジーンズの市場拡大には、ファッションとして若者に取り入れられる商品が必要であると考え、リーバイスの開発チームは、501XXデニム生地をベースとしながらも、生地の制作工程に「特別工程686」と呼ばれる防縮技術を開発・導入。防縮加工を施すことによって、生地の縮みを縦糸1%以内、横糸3.5%以内に抑えることに成功しました。

 

551ZXXの誕生。そして定番モデル505へと進化

リーバイス551ZXX

縮まないデニム生地が完成すると、製品として完成させるのに必要なのは、残すところシルエットやディティールデザインのみ。

開閉部にはジッパーを採用。「ボタンフライは開閉が面倒」という声から501ZXXに取り入れられたジッパー。生デニムのような縮む生地だと、ジッパーがうまくかみ合わなくなってしまうことが多かったことから一時は姿を消していました。しかし、551ZXXの生地は防縮加工済みのプリ・シュランクデニム。ジッパーも安心して導入されました。ちなみに、501ZXXや551ZXXの”Z”はZIPPER(ジッパー)の”Z”だそう。

そして、シルエットは縮まないことを考慮して細身のデザインに。
フラッシャー(購入時の商品のバックポケットについている紙)にも、「BUY YOUR EXACT SIZE=きっかりのサイズで買って」という、これまでの「Shrink-to-Fit」とは正反対の注意書き目立つように加えられました。

この後の、551ZXX→505-0217→505という名称の移行を経て、現在のジッパーフライジーンズの定番モデル505へ至ります。

 

さまざまな苦悩や開発の結果、アメリカ東部の若者の支持を集めることに成功し、ジーンズ業界トップに君臨し続けるリーバイス。定番モデルの505を手に取ったとき、ぜひこのエピソードを思い出してみてくださいね。

 

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