デニム素材の国内シェア50%以上「カイハラ株式会社」とは

ひとくちに“デニム”と言っても、品質も会社もさまざま。国内生産で一貫して行う会社や、海外の工場でコストを削減しつつ生産をしている会社もあります。そんな数ある会社の中に、デニム生地の国内シェア50%を誇る「カイハラ株式会社(以下、カイハラ社)」という会社があるのはご存知ですか?
今回は日本のデニム業界で圧倒的なシェアを誇るこの会社についてCheck。

 

カイハラ社の過去と現在

カイハラ社は1893年に広島県で創業。当時のカイハラ社は、備後かすりの織布や染色をおこなうメーカーで、おもな製品は農作業用のモンペの生地でした。しかし、高度経済成長期となり農業人口が減るにつれ、かすりの需要も減少。そこで、洋服用の広幅かすりを開発。その技術を応用して、中近東向けのサロン製造で業績を伸ばすものの、政情不安や通貨切り下げで、突然輸出停止に追い込まれることになります。
1970年に、カイハラ社はデニム生地事業にメインをシフト。紡績会社の下請けとして藍色の染色に特化し、かすり事業で培っていた技術で、染色機械を自社開発すると大成功をおさめたのです。
1977年には、日本のデニム染色マーケットのシェア75%を占めるまでとなり、現在は染色のみならず、織布、整理加工や紡績まで手がけて、有名アパレル企業とも直接取引をするようになっています。

 

カイハラ社の徹底した品質管理とデニムへのこだわり

カイハラ社のデニム生地はEDWIN、Levi’s、Leeをはじめ、国内外を問わず様々なブランドに使われており、国内シェアの50%を占めています。その秘密は、高い品質と提案能力です。
カイハラ社では一本の糸の品質から厳密に管理、紡績・染色・織布・整理加工を一貫生産する体制をつくり、高品質なデニムを安定的に供給。そのすべての工程で人の目によるチェックを行うことで、ほかのメーカーではできない品質管理を実現しています。また、マーケットのニーズのさらに次を見据えて、年間数百点にも及ぶ新商品の開発・提案を行っており、その中から厳選されたものだけが商品として市場に出ています。
これらの提案力、企画力、技術力により、価格以上のブランディングを確立し、多くのアパレルメーカーからの支持を得ているのです。

 

技術とブランド力で勝負をしている「カイハラ株式会社」。お手持ちのジーンズをよく見て見るとそこには、カイハラの技術が秘められているかもしれません。長年で培った技術を応用しながら、現代の需要に寄り添っていく企業の姿勢には見習うべきものがありそうです。